セミナー 講演会 シンポジウム

熊野市の挑戦を語る、河上熊野市長

  2月17日、「歩くまちづくり講座」最終回となる熊野・旧紀和町編を開催しました。11時に熊野市役所で集合した参加者は、河上敢二市長より熊野市が抱える過疎の現状や働く場の確保、また、(財)紀和町ふるさと公社の取り組みやスポーツ振興等、様々な挑戦についてお話を伺いました。その後、一行は、バスに乗り、(財)紀和町ふるさと公社の施設である瀞流荘に移動し、熊野地鶏等、熊野の食材に拘った昼食をいただきました。昼食後、(財)紀和町ふるさと公社施設を見学。かつて鉱山で利用されていたトロッコが今も活躍していると聞き、一行は乗車し、湯の口温泉まで足を伸ばしました。

 
 
 
 
 
 
トロッコ

瀞流荘に戻り公社の職員より、合併後、一つひとつ丁寧に取り組んできた加工製造や観光施設、さらには、新姫を使ったの商品など、新しい挑戦について語っていただきました。参加者は、多くの挑戦に圧倒されながらも様々な意見を交換し、まちづくりの苦労と楽しさを学びました。

その後、熊野市駅に向かう途中、丸山千枚枚田に立ち寄り、オーナー制度や住民がかかわる保存会について話しを聞くなど、有意義な一日にとなりました。

セミナー 講演会 シンポジウム

当センターでは、まちづくりの現場を訪ねる歩くまちづくり講座を開催しています。1回目は、関宿に赴き町並みについて学び、2回目は、鳥羽市の菅島を訪ね、まちづくりの視野からエコツリーズムを進める「海島遊民くらぶ」の取り組みを学びました。最終回となる3回目は、過疎や高齢化に直面する熊野市のまちづくりへの挑戦について開催します。
超高齢化が進む地域をどう維持していくのか、熊野市の(財)紀和町ふるさと公社を訪ね、取り組みを学びながら議論を深めます。是非、ご参加ください。

■実施日 2012年2月17日(金)
■集合 午前11時 JR熊野市駅
■解散 午後5時  JR熊野市駅
■対象者 県内の自治体職員、個人会員、各種団体会員(*まちづくりに関心のある方)
■申込方法 添付ファイルの申し込み票をFAXまたは、その事項をEメールでお申し込み下さい。参加者募集
■募集人数 先着20人
■申込締切日 定員になり次第
■連絡先 三重県地方自治研究センター
℡ 059-227-3298 Fax 059-227-3116
E-mail info@mie-jichiken.jp

★(財)紀和町ふるさと公社  http://www.kiwa-furusato.com/

セミナー 講演会 シンポジウム

9月13~14日、東京で行なわれた第26回・自治総研セミナーに参加しました。

セミナーに先立ち、自治総研の辻山所長による挨拶は「3.11以降、日本という国のあり方を問い直す時期がきた」「今、国や自治体、住民に何が出来るのかを考えるべきで、戦後日本を支えてきた成長モデルを見直す必要がある」「今回のセミナーは皆さんと語り合っていただくために企画した」と述べ、セミナーが有意義なものになることを期待しました。

 

まず、北海道大学大学院・山口二郎教授により『私たちはどんな政治をつくり出すべきか』をテーマに講演が行なわれ「現代の日本社会は個人の政治主導力に過剰に期待する傾向にあり、一度の政権交代で全ての問題が片付くと考えることは非現実的な理想である」と述べ、住民が主体の相互扶助のコミュニティを国全体で作っていくことが民主主義の強化に繋がると説いています。

 

引き続き行なわれた法政大学・杉田敦教授による『3.11以降のデモクラシー』と題した講演では「東日本大震災を受けて何かが始まったとか、何かが終わったというのは間違いで、これまでに存在していた危機などが表面化し、一層深まったといえる」「多くの政治的な問題を解決するために自治研などのシンクタンクを活用する」「住民が他人事ではなく自分事として意識を持つきっかけとしての国民投票には意義がある」と様々な側面から政治的な課題を克服することの必要性を述べました。

 

二日目は、NPO森づくりフォーラム代表理事で立教大学大学院の内山節教授により『地域の復興・再生とコミュニティ』をテーマに講演が行なわれ「今までの地方都市は東京を見本にグランドデザインを作ってきたが、東京ほどの経済成長が実現できずに経済の空洞化を招く結果となった」「本来のグランドデザインは具体的な計画の前にどのような思想で地域を作っていくのかが重要で、この思想の部分こそが本来のグランドデザインである」「震災の被災地も、住んでいる人々が今後どのような町を作っていくのか。始めにインフラをどの場所に作るかではなく、思想のもとで議論し具体化するべきである」と地域の再興にはコミュニティの存在が欠かせないと語っていました。