『第2回皇學館大学「地(知)の拠点整備事業公開シンポジウム』に参加して
2016年9月4日(日)に皇學館大学 企画部地域連携推進室が主催で開催された『第2回皇學館大学「地(知)の拠点」整備事業公開シンポジウム』に、当センター理事長と共に参加させていただきましたので簡単にご紹介したいと思います。
まず、「地(知)の拠点」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
文部科学省の支援政策で、大学が地方公共団体や企業等と協働して、学生にとって魅力ある就職先の創出をするとともに、その地域が求める人材を養成することを目的としたものです。
シンポジウム当日は志摩市大口市長も来場され挨拶をされました。その中で、「地域の未来を担う学生たちと、今地域で活躍する若手自治体職員たちが集う場」という表現が印象的でした。
今回のシンポジウムには共催として志摩市が、後援として伊勢市・鳥羽市・玉城町・度会町・大紀町・南伊勢町・明和町が名を連ね、会場となった志摩市磯部生涯学習センターも志摩市からご配慮いただいたそうです。
フューチャーセンターでの対話には、市町職員8名、大学生4名、高校生2名、地域おこし協力隊1名の合計15名と、コメンテーターとして皇學館大学の准教授2名がご登壇されました。
「伊勢志摩で共に暮らし続けることのミライを考えあう」という大きなテーマのもと、仕事や海のミライについて、いろいろな考えが出されました。
仕事に「誇り」を求める学生がいました。一人の大学生が防災の視点から話してくれた言葉にハッとしました。「まずは知ることから始める。その地域を好きにならないと地域を守れない。知ることが防災になる。」 果たして、合併により大きくなった自治体の中で、自分はどれくらいの地域を知っているのか。誇りを持って仕事をしているといえるのか。
その日その空間では、土地が持つ魅力、そこに住む人の魅力、文化歴史の魅力、それらを見つめ直したからこそ、漠然としてはいましたが“ミライ”が生まれた場だったように感じました。
地域の学生と行政職員が本音で語り合うことができる機会はそう多くはありません。夢を語り、皆の発言に刺激を受け、そして共感し、これから時間をかけて“ミライ”を育んでいくのだと思います。
大学と複数の自治体間での連携。とても素晴らし場に居合わせた事を嬉しく思います。
今回のシンポジウム、フューチャーセンターでファシリテーターの一人を務めた池山先生は、「フューチャーセンターの社会実装に関する研究」にもご協力いただいています。
三重県版フューチャーセンターの実装に向けては、できるだけ多くの人と対話し、助けを借りながら進めていきたいと思いますので、皆様のご理解ご協力をよろしくお願いします。
(主任研究員 栗田)