機関紙「地方自治みえ」

『地方自治みえ』第290号(2016年8月)を発行しました。
会員の皆さまには発送しています。

【今月号の内容】
『理事長就任のご挨拶』  岡本 博
『新しい時代の「ヨリアイ」』   皇學館大学 助教 池 山 敦 氏

地方自治みえ290

※内容を一部修正しました(2017.10.20)
☓ スタンレー・ミルグラムは1967年の論文「小さな世界問題」の中で
◯ マーク・グラノヴェッターは1973年の論文「The Strength of Weak Ties.」の中で

 

セミナー 講演会 シンポジウム

2016年度労働安全衛生セミナーの開催について(2016.8.19)

開催にあたり、自治労三重県本部 長澤執行委員長より「職員は、もっと働く環境をよくすることに貪欲でもいいのではないか。使命感だけでなく、気持ちよく働くことが、その先にある住民サービスの向上につながる。このセミナーが職場で議論する切っ掛けに繋がればと思う。」とご挨拶がありました。
image1

次に、メンタルヘルス対策モデル単組である大台町の職員から、取り組み報告がありました。メンタルヘルス疾患の原因はコミュニケーション不足にあると考え、全職員を対象にコミュニケーション研修を行い、メンタルヘルス疾患をなくしていったと報告がありました。


◆ 講演 ◆
「知って備える-災害ストレスに負けない方法-」
講師 東北大学病院精神科 佐久間 篤 助教




  • 大きな災害が起こったとき、自治体職員は“被害者”でありながら“支援者”であるという状況に陥る。
  • 発災直後から災害業務に従事し、自分の家族、生活再建は後回しになる。不慣れな災害業務と通常業務に追われ、夜は避難所へ戻る。この状態では休息をとることは物理的・心理的に難しい。
  • 発災から14か月後、自治体職員のストレス調査を行ったところ、かなりの高ストレスが示され、相談窓口などサポート体制を整えることとなった。このノウハウは医師も含め今まで誰も持っていなかったため苦労があった。
  • 普段から職場でストレスチェック、メンタルヘルス対策に取り組んでおくことが、災害という異常な現場でも事前に職員を守ることに繋がる。

(主任研究員 栗田)

その他

複雑化する社会課題をどのように解決していくか。これからの時代では、“多様な性質を持ったみんなで”解決していこうとしています。
当センターでは、異業種(産官学民)連携の仕組みとして「フューチャーセンター」についての研究を7月から開始しました。

今回、徳島大学に設置されたフューチャーセンター「A.BA(アバ)」に視察に伺い、地方創生センター長のお話を伺うことができました。
フューチャーセンターとは何か?徳島大学フューチャ-センターの定義を引用すると次のとおりです。

『未来志向で対話し、変化を起こして行く“場”、従来のアプローチでは対処できない社会課題を解決するイノベーションプラットフォームとして、所属や立場の異なる多様な関係者が集まり、中長期的な目的設定のもと、新たなアイデアや解決手段を見つけ出し、実現に向けた共創、実践の場』

センター長は異業種と交流することで生まれる「関係性と関係性の間にイノベーションがある。」と語ってくれました。なぜ窓を広げて出会いを求めないのかと。
異業種間交流の仕組みこそフューチャーセンターであり、今必要なものにいくつもの可能性を作り出す仕組みなのです。

今回の視察では、フューチャーセンターの魅力と可能性を強く感じるができました。私自身も、こういった場で、多くの人と未来について語り合いたいと思います。

139 140

三重県ではどのような空間を作り出し、どのようなメンバーと、どのような対話をすべきか。

今後、企業や行政など多様なセクターに呼びかけ、それこそ対話の中で共に「三重県版フューチャーセンター」を創造し、社会への実装を目指します。

(主任研究員 栗田)