2019年10月2日(水)三重地方自治労働文化センター4階 大会議室において、「地域ブランド化推進セミナー」を開催しました。
はじめに、三島市産業文化部商工観光課課長補佐兼地域ブランド創造室 室長 柿島 淳 氏 より 「箱根西麓三島野菜の地域ブランド化の取り組み」と題した、ご講演をいただきました。
三島市では、地元野菜である「箱根西麓三島野菜」が 品質の良さから美味しいと評判でしたが、認知度は低かったとのことでした。そこで、観光地での販売、農産物の地産地消、地域への経済効果を目的に、箱根西麓三島野菜の代表格であった「三島馬鈴薯(メークイン)」を利用した「みしまコロッケ」が生まれ、生産者・商店・市民・行政との協働でPR戦略を練り、販売・活動されてきました。継続された活動の結果、市への経済効果がでています。
柿島様の講演から、三島市の取組が「様々な立場の人が関わり、盛り上げていく協働活動であったこと」や「行政として、いかに戦略的に政策を進めるかを重視されたこと」がよくわかり、とても勉強となりました。
つづいて、(株)三十三総研 専務取締役、三重大学 理事(産学連携) 客員教授 伊藤 公昭 氏より「地域ブランド化について~地方創生の取組事例をふまえて~」と題した、ご講演をいただきました。
最初に地域ブランド化に関わる知的財産権についての講義を基礎からわかりやすく説明いただきました。制度を知り、「品質の管理」や「侵害への対応」をしっかりと行うことが非常に重要だと再認識致しました。一方で、制度的保護はゴールではなく、スタートであるため、ブランドを創り、守り、育てていく取組は制度的保護の制度活用のみでは不十分であると学びました。
そして、地域における連携の取組事例についてご紹介いただきました。ご紹介いただいた「鍼灸・薬膳宿泊プラン」「薬用植物の産地形成の取組み」「ONSEN・ガストロノミーリズム」といった差別化・付加価値のあるサービスや商品は、とても魅力的でありました。特に、世界や日本、地域の状況の変化を捉え、戦略を練り、事業を実行することが重要であると感じました。