「行政職員のためのクラウドファンディングセミナー(実践編)」を開催しました
2019年1月25日(金)、三重地方自治労働文化センター 大会議室において、「行政職員のためのクラウドファンディングセミナー(実践編)」を開催しました。
昨年8月に開催しましたセミナーは、自治体が実施するクラウドファンディングの総論的な内容であったのに対し、今回は活用する際の実務的な部分や注意点等、実践的な内容の講演をいただきました。
【講師および講演内容】
㈱富士通総研 経済研究所 上級研究員 渡邉 優子 氏
『全国の動向、クラウドファンディングを実施するにあたって』
八尾市 財政部財政課債権管理室 室長 松村 宏尚 氏
〃 主査 平野 裕典 氏
『クラウドファンディングの実践にむけて』
【参加者】35名
渡邉氏からは、全国のふるさと納税およびクラウドファンディング(CF)の動向、CFの使途、自治体がCFに取り組む形態やその理由についてお話いただきました。次に、実際に自治体が取り組む際の検討事項やスケジュール、運営事業者の選定ポイント、全国の活用事例等、実務的な部分について解説いただきました。最後に、人口減少社会において将来自治体が抱える課題や、今後の地域経営のあり方に関する問題提起をいただき、CFを有効活用した魅力あるまちづくりの提言をいただきました。
平野氏からは、八尾市におけるCFの取り組みについてご講演をいただきました。八尾市では、今年度よりCFの取組を開始し、2事業を対象事業として選定されましたが、そのいずれも目標金額を達成しています。事業選定、運営事業者の選定、および予算措置等、自治体の内部事務の流れについてのご説明をいただいた後、実施に際して注力された点についてお話をいただきました。CFを成功に導くためには、寄附金募集開始後の一週間においてどれだけ目標金額に近づくかのスタートダッシュが重要であり、積極的なPRが必要であるとのことでした。また、CFを実践し、苦慮した点や、今後の課題等、担当者の立場より感じた点についても触れていただきました。
お二人の講演については、CFの活用を検討するにあたり非常に興味深い内容で、質疑応答の時間では、参加者より多数の質問が寄せられ、研究者、自治体担当者、双方の立場からお答えいただきました。