第16回コミュニティ政策学会 豊中大会

2017年7月1日(土)、2日(日)「第16回コミュニティ政策学会 豊中大会」に参加しました。

始めに、コミュニティ政策学会会長の、名和田是彦教授から「近年、学会のテーマが変わってきたことを感じる。地域が壊れるかもしれないという危機感が高まっている。学会も支部化を進める事で、草の根に近いところで議論を進めていきたい」と挨拶がありました。

分科会では、「コミュニティ診断アンケートの開発とコミュニティ改善への展開」(大久手計画工房 伊藤 雅春氏)や「自治体若者参画政策の現状と展望」(相模女子大学 松下 啓一 教授)、「コハウジングにおけるコミュニティ政策面の検討」(京都市役所 谷 亮治 氏)など報告がありました。

松下教授の「総合計画に「若者」という言葉は登場しない。若者は政策の対象外である。」との発言に、衝撃を覚えました。自治に若者が関わる機会を仕組みとして創ることは、今後の社会において必須であり、自治体の今後の姿勢が試されるような気がします。

 

今回特に「コミュニティにおける政策の受容可能性の形成―空き家政策を題材に」(京都大学人間・環境学研究科博士後期課程 吉川 和挟 氏)の報告は非常に興味深く感じました。
政策が成功した状態についての考察で、「制度的に合法で、経済的に効果があり、科学的に合理的な政策が、市民の主観や感情等の影響により失敗に終わることは多々ある。」としています。
社会的問題が「資材を用いてまで解決されるべき問題」であるかどうかを、政策成功の要因の一つとして考え、これを「公共的受容可能性」と定義されています。
今回は、限られた時間での報告であり、考えたことがないような手法でしたが、政策の評価に新たな視点を加えるものと感じます。それは、イノベーションのように成果として計りにくいものを評価しようとする点において、フューチャーセンターの研究とも通じるように感じました。今後、情報交換、意見交換を続けていきたいと思います。

分科会ごとにいくつかの発表があり、興味、テーマに応じた参加が可能で、自治体職員と住民、地域組織の在り方について、新たな視点を得ることができたと感じます。当センターでの調査研究活動に活かしていきたいと思います。

(主任研究員 栗田)