三重県内の情報,就労困難者

当センターでは、2016年2月に「就労困難者の雇用創出プロジェクト」を立ち上げ、障がいを抱えているにも関わらず、障害者手帳の交付対象とならないため就労困難な若者も、働くことができるようになるような仕組みを研究しています。
若者の就労支援を行っているサポートステーション(以下、サポステ)のスタッフの方にヒアリングを行ったところ、「チャレンジ体験事業」が有効な支援策であるという意見が挙げられました。この事業は、サポステの利用者が企業に3~4週間通いながら、実践的な職業訓練を行うというものです。
そこで、9月15日(木)に、体験者を積極的に受け入れてみえる、鈴鹿市の中部工業株式会社さんに、感じることを伺ってきました。

中部工業さんは、これまで3名のチャレンジ体験者を受け入れています。もともと障がい者雇用を積極的に進めてきた中で、社内研修等を重ねてきた結果、どんな方でも温かく受け入れる雰囲気が社内に醸成されてきたことが、スムーズな受け入れにつながっているとのことでした。

職場では、体験者と指導員が信頼関係を築けるよう留意する、作業工程を細分化してできそうな仕事を切り出す、様子を見ながら作業レベルを上げるといった配慮をされていました。体験をやり遂げ、成長していってほしいという想いが強く感じられました。

体験者の方から受ける印象を伺ったところ、礼儀正しく真面目で、前向きに取り組んでくれるとのことでした。そして、体験者の前向きな姿勢が、社員のモチベーション向上等、プラスの影響を与えてくれているとのお話もありました。

最後に、就労支援に関して企業の協力を得るためには何が必要と感じるかを伺ったところ、就労支援への協力が社会的に評価されるような仕組みがあれば、協力企業も増えるのではないかというご意見をいただきました。

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今回のヒアリングを通して、まず中部工業さんのような素晴らしい取組みをされている企業が三重県にあることを大変うれしく思いました。と同時に、こうした企業の取組みに対し、もっとスポットライトが当たるような社会になってほしいと感じました。

また、プロジェクトとして、新たな就労支援の仕組みに企業の協力をお願いするためには、企業側のメリットも考えていく必要があるということも改めて感じました。
たとえば全国では、CSR推進企業に対する認定制度等を導入し、企業がCSR活動に取り組むメリットを生み出している自治体も出てきています。
そうした先進事例等を参考にしながら、よりよい仕組みについて検討を続けていきたいと思います。

(主任研究員 佐々木・栗田)

三重県内の情報

2016年9月11日(日)に開催された「ひろばdeはじめてのボードゲーム」に、私自身もボランティアスタッフとして参加させていただきました。
当日は朝から多くの家族が参加され、ボードゲームを楽しんでいかれました。

年齢別に様々なボードゲームが用意されており、スタッフが上手くその子に応じた“気づき”に導けるよう考えられていたと思います。つまり、スタッフ側も参加者から気づきを得られ「教える」ことの難しさを学べる場でした。
私も実際に何家族かと遊んでみると、やはり同じ年齢でもかなり得意不得意に差が出ました。しかし上達も早いです。楽しみながら学べるというのは、やはりボードゲームならではの教育法だと感じます。
ただ、これからの教育教材として社会的にボードゲームが認められるには、残念ながらもう少し時間がかかりそうです。

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後日、主催の 特定非営利活動法人 津市NPOサポートセンター理事長 川北  輝 氏にお話を伺ったので紹介します。

 

◆対象者が2から5歳でしたが、子ども向けに開催されたのは理由があるのですか?
◇海外のボードゲームは知育ツール、コミュニケーションツールとして非常に優れており、低年齢からできるものが多いのに、それが知られていないのがもったいないなと思いました。
小学生になると学ぶ機会が増え、子どもたち自身で考え動き、自ら選択肢を増やしていくことができるのですが、未就学児だとどうしても学ぶ機会、行動機会が限られる上に、親の教育の影響が強くでてしまうのではないかと思っています。
あと、親も仕事、育児、家事でいっぱいいっぱいになってしまって、なかなか子どもと向き合う場もないでしょうし。悪いとは言わないですが、スマホとかテレビとかを見せっぱなしになりますしね。
そのような環境の中で、子どもが自ら考え選択し、小さな社会を感じる機会としてボードゲームを体験してもらうと同時に、親も子どもたちがどのような思考や性格を持っているのか、どのように向き合ったらいいのかを感じてもらえるきっかけになったらいいかなと思ました。

◆実施してみて手ごたえ、反響はどうでしたか?
◇手応えはありました。一番意外だったのは「サイコロを振る」という経験の無い子どもたちが多いことでした。
「投げる」でも「置く」でもなく「振る(軽く転がす)」という動作が、ゲームを進めていく上でどんどんスムーズになっていく様は見ていて素晴らしいなぁと感じました。
また、「サイコロの出た目に合った動作・行動をする」「とにかく分からなくてもやってみる」「上手くいかなかなくて怒ってしまう」「会話をしながら進めてみる」「ワクワクする」「何度も繰り返す」など、行動の中で、子どもたち自身がどうすればゲームをうまく進められるのかを考え、行動に移し、上手くなっていく姿や、親が子どもの行動をみて褒めたりアドバイスしたりして、そして親自身も褒め方やアドバイスの仕方が上手くなっていく姿を見て、やって良かったなと思いました。

◆今後の活動予定はありますか?
◇手応えがあったので、また親子向けのボードゲーム会は開催したいと思います。
また、10月5日、6日の11時半~13時半に、同会場で大人向けのボードゲーム体験会を開催します。

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(主任研究員 栗田)

三重県内の情報,フューチャーセンター研究

2016年9月4日(日)に皇學館大学 企画部地域連携推進室が主催で開催された『第2回皇學館大学「地(知)の拠点」整備事業公開シンポジウム』に、当センター理事長と共に参加させていただきましたので簡単にご紹介したいと思います。

まず、「地(知)の拠点」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
文部科学省の支援政策で、大学が地方公共団体や企業等と協働して、学生にとって魅力ある就職先の創出をするとともに、その地域が求める人材を養成することを目的としたものです。

シンポジウム当日は志摩市大口市長も来場され挨拶をされました。その中で、「地域の未来を担う学生たちと、今地域で活躍する若手自治体職員たちが集う場」という表現が印象的でした。

今回のシンポジウムには共催として志摩市が、後援として伊勢市・鳥羽市・玉城町・度会町・大紀町・南伊勢町・明和町が名を連ね、会場となった志摩市磯部生涯学習センターも志摩市からご配慮いただいたそうです。

フューチャーセンターでの対話には、市町職員8名、大学生4名、高校生2名、地域おこし協力隊1名の合計15名と、コメンテーターとして皇學館大学の准教授2名がご登壇されました。

「伊勢志摩で共に暮らし続けることのミライを考えあう」という大きなテーマのもと、仕事や海のミライについて、いろいろな考えが出されました。

仕事に「誇り」を求める学生がいました。一人の大学生が防災の視点から話してくれた言葉にハッとしました。「まずは知ることから始める。その地域を好きにならないと地域を守れない。知ることが防災になる。」 果たして、合併により大きくなった自治体の中で、自分はどれくらいの地域を知っているのか。誇りを持って仕事をしているといえるのか。

その日その空間では、土地が持つ魅力、そこに住む人の魅力、文化歴史の魅力、それらを見つめ直したからこそ、漠然としてはいましたが“ミライ”が生まれた場だったように感じました。
地域の学生と行政職員が本音で語り合うことができる機会はそう多くはありません。夢を語り、皆の発言に刺激を受け、そして共感し、これから時間をかけて“ミライ”を育んでいくのだと思います。
大学と複数の自治体間での連携。とても素晴らし場に居合わせた事を嬉しく思います。

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今回のシンポジウム、フューチャーセンターでファシリテーターの一人を務めた池山先生は、「フューチャーセンターの社会実装に関する研究」にもご協力いただいています。
三重県版フューチャーセンターの実装に向けては、できるだけ多くの人と対話し、助けを借りながら進めていきたいと思いますので、皆様のご理解ご協力をよろしくお願いします。

(主任研究員 栗田)