公共交通,研究活動,各種報告書

 当センターでは、2023年8月に、県内の自治体職員で構成する「公共交通の利用促進に関する研究会」(座長:皇學館大学現代日本社会学部 教授 笠原 正嗣 氏)を設置し、約1年半にわたって、公共交通に対する地方自治体の現状や課題の把握、法令や補助制度についてまとめるとともに、先進地への視察やヒアリングによる先進的な取組についての情報収集や公共交通の利用促進としてどのように取り組むべきか方策について研究を進めてきました。
 このたび、調査研究活動の内容を取りまとめた報告書を発行しました。会員の皆様には4月末ごろに順次発送させていただきます。

-報告書目次-
 はじめに

 公共交通の利用促進に関する研究会について
 1 研究の目的
 2 研究会の構成
 3 座長プロフィール
 4 研究会の活動内容

 第1章 三重県の公共交通の現状について
 1 三重県の状況について
 2 三重県の公共交通の状況について
 3 市町における公共交通の現状について
 4 三重県の状況に関する所見

 第2章 地域公共交通の制度整備状況について
 1 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律について
 2 地域公共交通における国の補助制度について

 第3章 公共交通の先進的な取組内容
 1 多気町の取組について
 2 群馬県前橋市の取組について
 3 菰野町の取組について
 4 日本版ライドシェアについて

 第4章 公共交通の利用促進方策について
 1 先進事例における利用促進について
 2 利用促進に関する自治体の取組について
 3 取り組むべき利用促進方策について
 4 まとめ

 おわりに

公共交通

 2024年5月27日に群馬県前橋市へのオンラインヒアリングを実施しました。ヒアリングでは、「前橋市の地域交通再生の取組み」と題して、前橋市の公共交通における特徴として、運転免許の保有の有無による外出率の状況や交通分担率、交通事業者の状況、地域課題、まちづくりの現状。また、公共交通に関する取組みとして、まちなかにおけるバス共同経営の取組みやインフォメーション改善、データ活用、MaaSの取組み、自動運転技術の導入といった内容についてお話いただきました。

 今回ヒアリングを実施して、複数のバス事業者の共同経営による等間隔運行やデータ活用による各路線の見直しや再編への活用、運転手不足対策としての自動運転技術の導入のための実証実験といった公共交通の利便性の向上。また、インフォメーションの改善による市民がバスの行き先がわかりやすく利用しやすい環境を整えることや、MaaS事業の取組みにおける前橋市民割引や若者運賃無料デーといったサービスによりバス等の利用のきっかけをつくるといった前橋市の様々な取り組みは、公共交通の利用促進につながると考えられます。

今回のオンラインヒアリング視察で得られた知見等を活かして、これからの研究活動に繋げていきたいと思います。
ご協力をいただきました前橋市の職員の皆様、お忙しいところご対応をいただき誠にありがとうございました。

オンラインヒアリングの様子

公共交通

 三重県地方自治研究センターでは、この度「公共交通の利用促進に関する研究会」を設置しました。
 本研究会では、皇學館大学 現代日本社会学部教授 笠原正嗣様を座長に迎え、研究会メンバー(伊勢市、松阪市、名張市、亀山市、志摩市、伊賀市、東員町、大台町、度会町)と、公共交通の利便性の向上を図るための知識や手法について理解を深めることを目的に研究を進めていきます。
 第1回研究会(8月8日開催)では、「経済財政運営と改革の基本方針2023」を基に国の公共交通に関する方針を共有し、その後各市町と自治体の現状等について議論を行いました。
 今後は、今回の議論等を踏まえて引き続き研究活動に取り組んでいきたいと思います。